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●密閉型
スピーカーの後面を、適当な大きさの容積の箱で完全に囲って、後ろから出て来る音を外に出さない
様にする形式です。スピーカーからは、前面から出て来る音だけが、リスナーに届く事になります。
密閉エンクロージャーは、低音特性が素直で、低域の過度特性が良い事が特長です。 エンク
ロージャーの製作の際は、板との接合に注意して、接着剤等を利用して気密性を保つ様にしましょう。
●MFD、スターウッド
パーチクルボードと同様に、接着剤を用いて加熱圧縮されたものです。パーチクルボードと大きく異なる
点は、非常に細かい木の粉によって出来ているところです。この為、木ねじ等が使用出来るので
工作し易い材料でしょう。
●ラワン合板
最も入手し易い合板です。3mmピッチで合板の厚さが用意されております。適度な剛性も有り、音響
的にも優れた材料の一つでしょう。使用の際は、出来ればJIS規格の一級品の物を選んで、
中身の詰まった合板を選ぶと良いでしょう。
●パーチクルボード
木のチップを固めて板にした物です。接着剤等で固められたチップは、非常に堅く、重い板になります。
内部には大き目のチップが使われ、木ねじ/釘等の使用は適しません。板同士の接着が難しく、
一般的な工作には他の合板に比べるとやや不向きです。
●位相反転型
位相反転型は、バスレフ型とも呼びます。この型は密閉型と並んで、最も標準的なエンクロージャー
方式の一つです。密閉型では、後方から出てくる音をエンクロージャー内部に閉じ込めました。
位相反転型は内部に閉じ込めた音をポート(ダクト)を利用して、背面の音を特定の周波数で
共振させて低音の位相を反転し、スピーカーの前面の音と合わせて低音拡大します。位相反転型
は、同容量の密閉型エンクロージャーに対して、低音再生帯域を広げる事が出来ます。
*その他特殊な物で、桜の木、ブナの丸太、大理石、ダイキャスト、ビァー樽等、色々有りますが
箱鳴りには、気を付けて、しっかり対策をしてご製作下さい。*
●集成材
角材を寄せて、一枚の板にした物です。現在は、色々な銘木の集成材が入手可能で天然木の持つ
美しい響きを楽しむ事が出来ます。反面、天然木の為反り易く、完成のエンクロージャーでも
反りや、ヒビが入る事が有ります。
●シナ合板
一般的にシナ合板と呼ばれる物は、ラワン合板に、シナ材が仕上げに貼られている合板を指します。
表面がラワン合板に比べ平滑であり、また外観上も美しい音響用に適した材料です。シナ材のみの
合板では、柔らかすぎて、音響用には余り適さないでしょう。
最近では、様々な材料が入手し易くなっていますが、価格、加工性、音響特性等からも
合板が一般的でしょう。合板にも色々な種類が有りますが、入手可能な極一般的な
合板を上げてみます。
*エンクロージャーの材料、材質は?*
●ランバーコア材
合板の芯材に角材を寄せて、表面材でサンドした合板です。表面材にはシナ材を使用した物が
多く見られますが、この合板は芯材が柔らかく、また芯材間に空洞があったりして、音響的には
余りむきません。使用する際には、材料を良く吟味して、密度の高い物を選びましょう。
日曜大工センターへ、寸法を測って行けば加工してくれます。是非好みの
エンクロージャーを作り、自分好みの音を探そう!!
次のページはスピーカーの規格です。
●米松合板
北米系の合板です。柔らかい合板で、響きが美しいのが特長です。北米からの輸入の為、やや
入手が難しい点が有ります。積極的に箱鳴りを利用するエンクロージャー等に最適です。
一般的に入手出来る板厚は19mmの物が多いでしょう。
*材料はご予算に合わせ良く吟味して、使用目的に合わせて
お選び下さい。